Talk Title To Be Announced
Speaker Bhabani Prasad Mandal (Banaras Hindu U.)
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Abstract
Reference(s)

Talk Title To Be Announced
Speaker Yoshinori Matsuo (Nagoya U.)
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Abstract
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Talk Title Quantizations of CFT and Sine Square Deformation
Speaker Tsukasa Tada (RIKEN, Wako)
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Abstract ユークリッド空間上の2次元共形場理論は、通常、radial quantization によって量子化される。この手法では、原点からの半径方向を時間とみなすことで、共形対称性を明示的に活用する。しかし、量子化は時間発展の定義に依存するため、他の時間の選び方に基づく量子化も理論的に可能である。本講演では、このような新たな量子化手法を概観し、特に我々が dipolar quantization と呼ぶ方法を紹介する。この手法は、共形変換の特定の選択に基づき、新たな時間発展構造を導入するものである。また、統計物理において Sine Square Deformation(SSD)として知られる共形場理論の変形との関係や、ミンコフスキー空間における共形場理論の量子化も議論する。
Reference(s)

Talk Title 漸近自由理論の低エネルギー極限への高エネルギー展開からのアプローチ
Speaker Hiromasa Takaura (Kyoto U., Yukawa Inst.)
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Abstract 漸近自由な理論では、物理量の高エネルギーの挙動は計算可能であるが、強結合となる低エネルギーの挙動を理論的に解析するのは困難とされている。このトークでは物理量に逆ラプラス変換を施すことで、低エネルギーの情報を計算可能な高エネルギーの計算と関連づけられることを述べる。特に低エネルギー極限を高エネルギー展開から引き出す手法を提案する。ここではQCDのtoy modelで可解な2次元O(N)非線形シグマ模型を考え、実際に相関関数の低エネルギー極限が正確に引き出せることを示す。
Reference(s) JHEP 10 (2024) 085

Talk Title 5次元時空における球状ブラックホールの唯一性の破れ
Speaker Ryotaku Suzuki (Nihon U., Funabashi)
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Abstract 4次元時空では位相定理や解の唯一性定理によって、ブラックホールは必ず球形状を持ち、質量や角運動量などの保存量に対応して唯一に定まる。ところが、5次元時空では保存量のみからはブラックホール解が唯一には定まらず、ドーナツ型($S^2 \times S^1$)のトポロジーを持つブラックリングのような非球面ブラックホールが多数存在する。そこでどのような形状の解が存在するかという解の分類問題がこれまで盛んに研究されてきた。
一方、ブラックホールの外部の時空構造についてはあまり着目されていなかったが、近年、従来の単純な球状回転ブラックホールと同じ球状ホライズンを持つが外部に非自明な構造(バブル)を持つブラックホール(capped black hole)が5次元最小超重力理論において導出された[1–3]。このcapped black holeは従来の回転ブラックホールと同じ保存量を持ちうるため、ホライズン面のトポロジーを球面に限定したとしても解が唯一に決まらないことがわかった。さらに、capped black holeの方がより大きなエントロピーを持つパラメータ領域が存在し、そこでは単純な配位を持つ外部時空が不安定化する可能性がある。このような非自明な外部構造を持つブラックホールは他にも無数に存在する可能性があるため、解の分類問題を考える上で今後考慮していく必要がある。本講演では、capped black holeについて、シグマ模型変換を用いた導出の概略と、解の性質について議論する。
Reference(s) [1] R. Suzuki and S. Tomizawa, Phys. Rev. D 109 (2024) L121503
[2] R. Suzuki and S. Tomizawa, Phys. Rev. D 110 (2024) 024026
[3] R. Suzuki and S. Tomizawa, Phys. Rev. D 111 (2025) 064066

Talk Title 非平衡電子分布がもたらす新奇量子多体現象—準粒子注入により誘起される非一様超伝導状態—
Speaker Taira Kawamura (Nihon U., Tokyo)
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Abstract 熱浴と接続された非平衡電子系は、駆動力と熱浴への散逸がバランスした定常状態へと緩和する。このとき形成される非平衡電子分布は、一般には熱平衡系におけるFermi分布関数とは異なる関数となる。この非平衡電子分布により、熱平衡系では実現し得ない様々な量子多体現象が生じうることが知られている。
本講演では、まず非平衡電子分布を理論的に記述する手法として、非平衡Green関数法に基づくアプローチを紹介する[1]。具体例として、電圧駆動された金属細線における非平衡電子分布を取り上げる。非磁性不純物による弾性散乱やフォノンによる非弾性散乱の影響を、自己無撞着Born近似の枠組みで取り入れることで、さまざまな散乱領域における非平衡電子分布を適切に記述できることを説明する。
続いて、非平衡電子分布がもたらす新奇量子多体現象の一例として、準粒子注入下の超伝導体で出現する、空間パターンを持つ超伝導状態について紹介する[2]。具体的には、金属電極からの準粒子注入と散逸を考慮した非平衡超伝導体の時間発展方程式を、非平衡Green関数法を用いて導出する。この導出した方程式を用いて、非平衡電子分布が超伝導オーダーパラメータの自発的な空間振動を誘起し、いわゆるFulde-Ferrell-Larkin-Ovchinnikov状態に類似した超伝導状態が安定化することを説明する。
Reference(s) [1] T. Kawamura and Y. Kato, arXiv:2503.05141 [cond-mat.mes-hall]
[2] T. Kawamura, Y. Ohashi, and H. T. C. Stoof, Phys. Rev. B 109 (2024) 104502

Talk Title Dynamical simulations of colliding superconducting strings
Speaker Takashi Hiramatsu (Nihon U., Tokyo)
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Abstract 本講演では、超伝導宇宙ひもの数値衝突実験について議論します。超伝導宇宙ひもは、Abelian-Higgsストリングに別のスカラー場が凝縮したものであり、物質場と結合する宇宙ひもを記述する最も簡単な理論模型の一つです。講演ではまず、超伝導宇宙ひもが存在し得る理論パラメータ空間の特定を行い、その後、場の理論シミュレーションを用いて、さまざまな衝突角度および衝突速度における超伝導宇宙ひもの衝突に関する動的挙動を解析した結果を紹介します。さらに、超伝導宇宙ひもネットワークの形成とその時間発展についての考察を行い、加えて、このような宇宙ひもが宇宙論や天体物理学に与える可能性のある影響についても議論します。
Reference(s) arXiv:2312.16091 [hep-ph]